2022年6月22日水曜日

Anの動作確認

せっかく分解したので、PC-9821An(上の方)を紹介。下は以前紹介したDOS/V機。

An/U2なので、マザボには内蔵ウィンドウアクセラレータのコネクタなし。

以前も紹介したが、ちびおと同等品を載せている。

CPUは、K6-III+ 360MHz駆動。PK-686P125の下駄とHK6-V2下駄の2段構成。
K6-III+なので、HK6-V2下駄の方で2.0Vになるように電圧設定してある。
V2下駄は5V電源からCPUの2.0Vを作成するため、Anマザーボードの3.3V負荷が低下。
Anの電源は3.3V系の負荷が低下すると電圧が安定しない特性があるのでファンで消費させる
電源部から3.3Vを取り出すペリフェラル4pinを用意しているので、そこにファンを接続。
3.3V系の安定と排熱を両立させる。

もう一つ問題があって、AnにK6-III+を載せるとキャッシュエラーが発生し劇遅になる。
対策として、PK98-MISTRESS9のROMにキャッシュ有効プログラムを書き込んでおく。
キャッシュ有効と一緒に、K6 Write Allocateの設定もさせる。
設定成功したら画面にメッセージ表示するようにした。

もう一つ、AnのCPU変更には致命的な問題があって、、、
スペース的に下駄が入らない。
スピーカーフレームとファイルスロット部分も板金加工で一部切り取り。

K6-III+はN4下駄でも試して480MHz駆動もできたが、バスマスタのSCSIボードを使った時に時々ハングすることがあったので、安定性を重視してV2下駄の360MHzに戻した。
それでもPen90と比べたら十分速い。

SCSIボードは、ICMのIF-2769。
バスマスタなので、CPU負荷をかけずに高速。DOSやWin95系では最速の部類だが、NT系はバスマスタのドライバーが無くFIFOのみ。残念。
単独だと2GB越えできないが、IFC-NNでフォーマットしたHDDは2GB以上も認識できる。
SCSI ID:0がMO、ID:1がSSD、ID:6がCD-ROM(Plextor 40倍速)
98の仕様でSCSI IDが連続でないとMO認識できないので、この順番にしていたはず。

SCSIスロットは2種盛り。LANとSCSIスルーの2種類の機能を持つ。

SCSIケースはICM製。ICMにこだわりがあるわけではなく、たまたま。
IDE-SCSI変換は、CenturyのIDE活かしてSCSI(CHB35INT2)。
IDE-SATA変換を通して、32GBのSSDを搭載。
2GB超えなので、IFC-NNでフォーマットした後、IF-2769で読み込ませる。
各OS領域は2GBにしている。

ウィンドウアクセラレータは、Canopus PowerWindow 964LB 4MB

気持ち的にチップにヒートシンク付けてある。
背面はこんな感じ。上から3つめは3.3V消費用のファン。

ゴム足3つが溶けてベトベトしていたので、この機会に交換。
タカチ電気工業のSJ-P5023。20.6mm×20.6mmで、高さが7.6mm。ポリウレタン製。

元のゴム足は、カッターで角を浮かせて指で力を入れると取れる。
新しいポリウレタン製を付けてみた。いい感じ。

KVMで使うために、キーボードとマウスのコンバータを使う。

全部繋いで動作確認。当時定番だったHDBENCH 2.61
HDBENCH 3.22はこちら

先日サービスが終わったIEを起動してみる。
バージョン5.5なので多くのサイトは表示できないが、Googleトップページは表示できた。

DOSはこれで動作確認。
つたないプレーですが、動画でどうぞ...
こんな連鎖で動画アップするなんてありえないと言われたが、今はこれが限界...

2022年6月19日日曜日

PC-9821An電源修理

我が家のPC-9821Anがピポらなくなった。

電源ユニットPU732を少し改造していて、ペリフェラル4pinで12Vと5Vを外だししてる。
あと3.3Vラインも、同じくペリフェラル4pinコネクタで外だししている。
テスターで測ってみると、電圧が出ていない。

ということで電源を分解。電源部はプラスドライバーで分解できる。
まずヒューズをチェックしたが、飛んでなかった。

電源基板はこんな感じ。
ぱっと見、液漏れや膨らんでいる電解コンデンサはなさそう。
そうはいっても、やはり怪しいのは電解コンデンサ。一通り見てみると、
[メイン基板]
・C6 : 180V/1200uF
・C10 : 50V/22uF
・C20,C24,C29,C30,C33 : 10V/1000uF
・C21 : 25V/470uF
・C22 : 35V/330uF
・C25 : 16V 470uF
・C26 : 25V/47uF
・C28 : 10V/2200uF
[サブ基板]
・C12,C14 : 50V/1uF
・C27 : 50V/0.47uF
・C31,C32 : 50V/4.7uF

代替品は、日本ケミコン製・温度特性105°Cのものを中心にマルツオンラインで購入。
マルツに無いものはヤフオクなどで購入。
全部で17個、1000円ほどになった。

今回もはんだシュッ太郎で交換。
交換した後は、こんな感じ。
サブ基板は取り外さずに交換できるが、隙間が少なく手間がかかった。

交換後の電解コンデンサ達。
交換後の半田面。

仮組みして通電してみると、軽くファンが回る。
電圧も出るようになったが、電源単独だと電圧が安定しない。

マザーに組み付けて動作確認。
CPUを元Pentium 90MHzに戻して動作確認すると、ピポった!
電圧も12V、5V、3.3Vすべて安定。

どのコンデンサが悪かったのか調べてないが、
30年近く前のPCだから全部交換した方が気持ち的にすっきりです。