2023年3月4日土曜日

パソピア700修理

以前から調子悪いパソピア700があって、ずっと直したいと思っていた。

How many disk drivesの表示が出て、キー入力しても応答しない状態。
純正のキーボードでも、USBキーボードアダプタでもダメ。

まずは分解。パソピア700のマザーボードはこんな感じ。
下は以前紹介したパソピア7のマザーボート
パソピア700はFD関係のチップも載っているが、カスタムICもあってゆとりある配置。

まず疑ったのは電解コンデンサー。そんなに数もないので全部交換してみる。
が、交換しても改善せず。
上の写真の右側が、外付けキーボード用の信号を作るチップ達。(パソピア7には無い)
キー入力できないので、次はこの辺を調べてみる。

ロジアナで調べてみたが、外付けキーボードの信号はちゃんと入っているっぽい。
そういえば、キーの入力音は鳴っている。

ところで、Returnなどの操作キーと文字入力キーは入力音が違うのね。
GraphやShiftなどは音が鳴らないし、なかなか凝っていることに気づいた。

何回か電源ON/OFFしているうちに、モニターモードに入ることがあった。
モニターモードに入った時は、キー入力できる。メモリダンプやRAM書き換えもできる。
RAM/ROMダンプをXPAC2に保存するマシン語プログラムを作り、入力して実行する。
実行後はハングするが、ダンプはMRAMに保存されるので別のパソピアでSDカードに保存。

バイナリ比較した結果、BASIC ROM/BIOS ROMは問題なし。
(BASICもROMもパソピア7と微妙に違う。トータルで10数バイトの違い。)

ただDRAMのいくつかのアドレスでFFhを書き込んでもFBhになってしまう。
特定アドレスのbit3が死んでいるDRAMがありそう。

このパソピア700のDRAMは、富士通のMB8264A-15が8個搭載されていた。
別のパソピア700はTMM4164AP-15だったので、ロットによってチップは異なる様子。

はんだシュッ太郎でDRAMを取り外し、ソケットに置き換え。
その際にいくつかパターンを切ってしまったのでジャンパー線で修復。
シュッ太郎の先端を強く押し付けると、パターンが切れてしまうので注意。

新しいDRAMは、TMM4164互換の富士通MB8266A-10を装着。

来たー! ちゃんと動くようになった。
パソピア700はあまり流通していないと思うので、いつかは直したいとずっと思っていた。
修理できたのはよかった。

今回のパソピア700は塾で使われていたものらしく、PAC2スロットの中から消しゴムや小さい鈴が出てきた。子供たちよ、消しゴムはいいけど鈴はやめてくれ。